

これはガソリンスタンドでは無くガススタンドの様子。
当然車のガスタンクには文字通り”GAS”が給気されている。
今、アメリカはエネルギー政策の岐路に立たされていると言っても過言では無い、
それはこの国が未知数の埋蔵エネルギーを発見したからに他ない。


中東不安は直接的に供給不安を問題化し、原油の高騰は収まるところを知らない
そんな不安定な中、アメリカ国内で大鉱脈が見つかった。とは言えガソリンの
話では無い、天然ガス。いわゆるシェールガスと言われている物だ。
その供給は既に始まっており、国内の運送大手から荷物のデリバリートラックまで
ガソリン仕様からガス仕様の車に変更して運用が始まっている。
価格を比較しても1ガロン換算でガソリンの約半額でガスの供給が出来るとあって
どこもガス車をポストガソリン車と位置付けて運用試算に入っていた。

アメリカ国内のシェールガスの埋蔵量は今後約100年以上アメリカ国内を賄える
だけの量が眠っているとされている。全世界では400年強の埋蔵量だという。
ハイブリッドだ電気自動車だと言っていたこの1〜2年が嘘のように沸々と
ガス仕様車というのが増えて来ているのも事実だ。


で、これがその噂のシェールガスの原石。
これを地中で高圧の水を吹き付けることでガスを発生させ
それを採取したものがシェールガスの現品となる。




どのように掘削するのか?採取はどうするのか?水質の汚染は?
様々な疑問が沸いてくるが、一つ一つの疑問を注意深く聞きながら
シェールガスの今を解き明かしていった。
この埋蔵量と世界情勢を考えると、原油に変わる代替エネルギーとして
十分活用可能だと思われる。特に日本では3/11の震災以後、
原発による発電の枠は下がる一方で、現在稼働中の原発は日本国内で2機のみ
電力はもっぱら火力発電に依存している状況だ、その火力発電の原料が
今回取材している天然ガスとなる事から日本の大手商社はカナダにある
鉱区を既に落札しており、現在進行形で掘削、供給事業を推進している。

一昔前、アメリカを賑わせたゴールドラッシュから現在ではガスラッシュと名を変えて
ペンシルベニア州やテキサス州での採掘が活発になってきている。
その恩恵をあやかり現地では様々な業種が進出し新たな街が産まれているほどだった。
世界を取り巻くエネルギー事情がこの数年の推移を受けて根本から覆る可能性も
出て来ている。そうなれば世界を取り巻く勢力地図は一気に塗り替えられ、新たな
懸念も表面化してくるのはやむを得ないだろう。極端な話、世界中の車がガソリン車
からガス車に変わったとしても何ら不思議では無いという事だ。
資源の無い日本が世界の中でどのように生き残って行くのか?
各国を巻き込んだ資源争奪戦は水面下で激しさを増してきている。
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