懐かしい風景と人生の月日

今から30数年前に通った幼稚園に娘を連れてきた。しばらく滞在する娘を
日本の幼稚園に通わせる為だ。普段は家の中は日本語、学校では英語という
生活をしている彼女にとって、日本語と接する時間は決して十分では無いと
思う、そんな中での短期入園はまた違った経験をさせてくれるに違いない。





東京でもNYでもこれだけの敷地がある幼稚園は珍しいのではと思える、
広い運動場で力いっぱい走り回るのも楽しくてしょうがないだろう。
園舎は新しくなっているものの、遊具などは当時のままで見覚えがある。
ゆっくりと見回すと藤の花の蔦が砂場の上に広がっている光景がいきなり
脳裏に鮮明に思い出された。それがきっかけで30数年の記憶が一気に蘇った。



娘を面接したのは当時自分がお世話になった先生で自分自身も会うまでは
顔の輪郭すら出てはこなかったが、お会いしてみるとこれまたしっかりと
思い出してしまった。当時は今の自分くらいの年齢だった先生も今では
すっかりおばぁちゃん先生に変身してた。だけど僕の事も覚えててくれて
何だか本当にしんみり嬉しかった。



今から通う娘の楽しそうな顔を見ながら、今まで生きて来た人生を振り返って
みた。　おれもおっさんになったなぁ〜っと大実感だった。